正視眼では見えない中国(2)
私は中国・上海に1998年から1年間だけアメリカ企業の駐在員として滞在していました。
その時見聞した奇妙なことを書きます。
一般的にですが韓国も香港も中国本土も国民は一戸建てには住んでいません。
ほとんどが高層住宅、すなわち日本式に言うとタワマンに住んでいます。
2LDKとか3LDKです。
今日注目したいのはそのKです。
Kと言うとカッコ良いんですが、早い話台所です。
その台所が他の部屋に比べると極端に小さいんですね。
こう見てください。
大型冷蔵庫を置くと台所半分が占領されて、調理どころではなくなるんです。
買ってきたものも置く場所ないんです。
冷蔵庫は電気を入れると電気代がかかるから入れてない家が多かったですね。
基本的に中国人は新鮮(?)なものしか使わないので冷凍品、冷凍食品なんかもってのほかです。
だから冷蔵庫は必要ないんですが、ピアノ式に隣も持っているからと言う理由で置いてあるだけに見えました。
(実際ピアノも弾ける人がいないのにそんなに広くない部屋に置いてあって、よく私に「弾いて聞かせてくれ」とせがまれ、「猫踏んじゃった」を弾くと喝采を浴びたもんです)
台所が狭い=調理しずらい=外食という方程式であったり、台所が狭い=窓が小さい=調理の煙が立ち込める=外食、もあります。
また、台所が狭い=台所なんか必要ない=外食、って何が何だかわからないのもあります。
私の記憶では社員宅での家庭料理は1年の間数回だけでした。
それもワンタンです。
私もワンタン作り手伝わされて。
中国人は普通、我々が中華料理店で食べる手の込んだ料理なんかしないです。
簡単に芯空菜をワック(中華鍋)で炒めたり。
問題は調理道具が少ないことです(食器類も少ないですが)。
ワック一つで蒸し物、焼き物、揚げ物全部するんですから(そうそう一般家庭ではあんまり調理しないって言いましたよね)。
中国人の弁護を少々。
「ちゃんと上海蟹、食べさせてあげたでしょう(ただ蒸しただけ)」
「おいしい、おいしい、って言って蒸し鶏食べたじゃん(ただ蒸しただけ)」
結局美味しかった”外食”は上海料理でなく広東料理の蛇でした。
「中国4千年の味」なんて言いますがそれはどうも「中国4千年のレストランの味」じゃないですか。
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