「アンジェラの灰」を読み終えて(何を感じたか)
以前、友人がある本を勧めてくれました。
「Angela’s Ashes(アンジェラの灰)」(日本語訳あり)(フランク・マコート著)がそれです。
「Angela’s Ashes(アンジェラの灰)」(フランク・マコート著)
英文ということもあってなかなか本を開こうとしませんでした。
コロナで自粛生活を余儀なくされていたので、幸いとばかりにこの本を読み出しました。
アメリカ生まれのカトリック信者、フランク・マコートの親の故郷アイルランドでの少年時代を語っています。
1930年の不況時代から第2時世界大戦突入という厳しい世の中で、それ以上に厳しい暮らしを余儀なくされたアメリカ移民崩れのアイルランドの暮らしぶりが赤裸々に綴られています。
他の人はどのように読後受け止めたかは知りませんが、私は生きる強さと信仰のあつさを感じました。
と同時に、アイルランドの国を少し知ったように覚えます。
すなわち、アメリカの成立が彼ら移民者からなっていることが理解できました。
地域民同士の差別、物乞い寸前の極貧生活、それは日本と違った姿がありました。
そんな中を流れる宗教(カトリック)という信仰心の深い心が生活の中に染み込んでいるのです。
なぜにアイルランドでプロテスタントとカトリックの対立があるのか少しはわかった気がします。
人間誰しもあるように辛い体験はなかなか口にはしません。
人に辛さを伝えてもそれを体験した人にしか理解されません。
戦争体験を話そうとしないのもそうでしょう。
今まで生きてきた苦労を喋らないのもそうでしょう。
辛いことより楽しかったことを話した方が聞き手には理解しやすいからでしょう。
本書は映画化にもされそうですが、目に見る簡単さは本で表されている表現には勝らないでしょう。
最後に、貧しかろうが豊かであろうが大切なのは心の中の”炎の暖かさ”ということがわかりました。
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